香水マニアがレポする♪香りの祭典「イセタン サロン ド パルファン 2018」
ここ数年「サロン・デュ・ショコラ」並みの人気を誇る「イセタン サロン ド パルファン」 毎年、各ブランドの限定の香りや、初登場の香水が紹介される香水の祭典です! 今回はその全体感と、特に今年190周年のGuerlainや、新登場のPARLE MOI DE PARFUM、個人的に注目する Rfragranceについてフィーチャーしていきます!
2018年11月20日更新
記事の目次
[1] 2018 「イセタン サロン ド パルファン」プロローグ
香水好きとしては、いつもこの「イセタン サロン ド パルファン」は、ワクワクするイベントです!始まる前から伊勢丹のパンフレットを見てはソワソワしていました。香水そのものも気になりますが、ディスプレイなども気になりますし、キャンドルや限定品を見るのが楽しみだからです。加えてここでしか味わえない高揚感……もありますしね。今回、ご来場いただけなかった方には「あぁ、イセタン サロン ド パルファンってこんな楽しそうな雰囲気なのね?」と感じてもらえたら嬉しいです。そしてご来場いただけた方には、あの高揚感をもう一度!な気分でご覧いただけたらと思います。
[2]注目度No.1は、190周年のGUERLAIN(ゲラン)
GUERLAINは今年で190周年!
エントランスには、1853年オーデコロンイムぺリアル,1925年のシャリマー、1965年のアビルージュ……とゲランの歴史的香水を辿れるようなディスプレイが展開されていました。
個人的にシャリマーが好きなので、もうエントランスから目が釘付けに(笑)
そのまま会場へ進むと目の前にはカラフルなビーボトルが♪
そしてそのあと、目に飛び込んできたのは、カラーリングが美しいボトルと石鹸たち。
こちらはこのイベント限定のお品でした!
「ラール エ ラ マティエール ドロップ」は「ゲラン」を代表するフレグランス「ラール エ ラ マティエール」の香りを色とりどりの繊細なボトルにおさめたもの。
石鹸は、ゲランが最も大切にする6つの香りのハーモニー「ゲルリナーデ」がソープになって登場したものです。種類は、ベルガモット、ローズ、ジャスミン、アイリス、トンカビーン、バニラの6つ。私はこちらのベルガモットの香りに魅入られて石鹸を買い求めました。
香りで季節を表現した、4種の芸術作品も登場!
今回の気になる展示として……「ゲラン」5代目調香師ティエリー・ワッサーによる春夏秋冬を表現した4種のフレグランスがありました。なんとお値段各2,484,000円!
とても買うことはできませんが、香りは4種類とも試すことができました。どの香りもゲランらしさと奥深さを秘めた香りで、特に秋と冬の香りが美しかったので秋冬をメインに撮影。フェザーアーティストが15時間もかけて作り上げた装飾も素晴らしかったです。普段見られないようなこんな素晴らしいものがみられるのも「サロン ド パルファン」の醍醐味ですね。
[3]次に足を運んだのはdiptyque(ディプティック)♪
毎回ブースのディスプレイが斬新で!今年も楽しみなのですが今年もとっても素敵★
DiptyqueとPierreMarieによる北の伝説という物語に出てくる東の精霊のオブジェが…
舞台は雪で囲まれた国。なので氷山の一角のようなコーナーにキャンドルたちが並べられていました。
こんな素敵なdiptyqueアドベントカレンダーも!今年は切り取りタイプではなく引き出しになっているのがポイント♪中に入っているものを取り出したあとも小物入れとして活用できます!キャンドル、香水、クリームなど25個入。
[4] 日本初上陸のPARLE MOI DE PARFUM(パルル モア ドゥ パルファム)
こちらは、2016年パリで誕生したフレグランスメゾン。
創業者はベンジャミン・アルメラック氏。調香師はミシェル・アルメラック氏。
クロエやGUCCIなど誰もが知っているような有名な香りを手掛けている方です。スタッフさんから伺いましたが、タイトルの末尾についたナンバーは、完成までに試した繰り返した試作の回数を表しているそうです!そう考えると、TOTALLY WHITE / 126 (トータリーホワイト)なんて126回も!試作したってことですよね。すごい回数。
こちら、私が試した感じではとても透明感あって清潔な朝……みたいな香りでした。
8点すべて試した中で、これは!と思ったのは、CEDAR WOODPECKER / 10 (シダー ウッドペッカー)と、WOODY PERFECTO / 107(ウッディ パーフェクト)
特にシダーウッドペッカーはまだイベント3日目だというのに完売してました。人気の様子!数種類のシダーウッドにアイリスをブレンドした香りで、爽やかだけれど少しセンシュアルな雰囲気。(こちらのブランドは伊勢丹で継続するようですので再入荷はあるかと思われます‼)
ウッディパーフェクトは、レザーっぽさを感じるユニークな香り。コーヒー、ベチバー、レザーの3つの香りでライダースジャケットの持つ独特な雰囲気を表現されています。
ライダースとコーデして纏いたい、秋冬に似合いそうな香りでした!
[5]次に足を運んだのはL’ARTISAN PARFUMEUR(ラルチザンパフューム)♪
2017年に話題をさらった「ナチュラ ファビュリスコレクション」が、今年新たに「ラ ボタニック コレクション」に生まれ変わり、パリの老舗標本ショップ「DEYRLLE(デロール)」とのスペシャルコラボレーション!2018年も人々の注目の的になっていました。
6本とも全て試香しましたが、気になったのは、Tenebrae (テ ネ ブラエ)という香り。鬱蒼と生い茂った暗い森にひっそり佇んでいるような感覚に陥るウッディー。でも肌にのせてしばらく経つと、ウッディーなだけでなく樹液のほの甘い感じとインセンスの香りが絶妙に絡み合って、とても素敵!インテリアとして飾っておくだけでも映えるボトルのデザインにも、感銘を受けましたよ!
[6] 話題の新登場!の香りたち一挙公開
TOBALI(トバリ)
TOBALI(帳 とばり)とは覆い隠し秘める布のこと。
日本独特の美の概念「秘める美」を香りで表現。西洋のフレグランスとは一線を画す、静香に深く広がる「陰の香り」。個人的には、「IRON WIND」という奥深い沈香とインセンスを感じる香りが好みでした。私の周囲の香水友達には「SMOKE FLOWER」が人気でしたよ。こちらは、花魁をイメージしていて甘さとスモーキーさ、奥に潜む沈香のを感じる美しい香り。
TRVDON(トゥルドン)
フランス最古のキャンドルメーカー「シール トゥルドン」によるパフュームライン。香水も出たんだ~♪と新鮮な驚きでした。しかも、そのどれもが個性際立つ美しい香り。そして、ディズカバリーセットは、買えば良かったと後悔するほど素敵でした。(上記写真左側に写っている5本セットがディスカバリーセットです。TRVDONの5つの香りのミニサイズ(10ml)が入っていました)
ちなみに5種類の中ではMORTELという香りがすごく好みでした。
トップに透明感のあるスパイシーさ。ナツメグが入っているのはすぐわかりました。
ブラックペッパーやナツメグ、シダーウッド、ミルラ、ベンゾイン……
すっきりしたスパイシーさが好みの方にはオススメですよ!
余談ですが(笑)上記写真の銅像はキャンドルです。私なら、燃やしたら可哀想と思ってしまい灯せなそうですが、インテリアには◎ですね。
LALIQUE(ラリック)
クリスタルガラス界のオートクチュールといわれるメゾン、ラリックが手掛けるフレグランスライン。伝説的なデザインである「ダンカン」コレクションからインスピレーションを受けたアールデコ調のボトルも印象的。
それぞれの香りが、貴金属や合金といったジュエラーのパレットからインスパイアされ、その冷たさや暖かさ、質感など、それぞれのマテリアルからもたらされるイメージを表現しています。クールな雰囲気漂うレザーコッパーが素敵でした♪
ELLA K(エラ ケイ)
旅への情熱を詩に写し取り、香りで表現するブランド。
ひとつひとつの作品に、訪れた地とそこで湧きあがった想いのシンボルとなる香料を配しているのが特徴。ガラスボールに香りがついているようで、グラスを顔に近づけて試香する感じ。旅をテーマにした香り、というコンセプトが素敵だなぁと思いました。
[7] 注目の香り R fragance(アールフレグランス)
初登場ではないのですが、個人的にとても気になったブランドです。
RIN(凛)、RICH、RAREの頭文字を取り、ジャパンメイドにこだわる「R fragrance (アールフレグランス )」
香水というと、やはり洋な趣を感じるものですが、こちらはとても和にしっくりくるような香りたちでした。例えていえば、たおやかに着物を着た女性が、さりげなく身に纏っていそうな香り。
特に一番全面で打ち出していた「辻が花」という香りは葡萄と藤の織り成す美しいフローラル。けれど、ただのフローラルではない奥ゆかしさと品格をも感じる香りでした。普段あまりフローラルに心動かない私ですが、これはぐぐっと気持ち傾きました。白檀も入っているからかもしれません。
ものすごく後ろ髪ひかれたのが、この「BLACK OUD」
ブランドのカタログに「水墨画の墨と伽羅の優雅で厳かな香り」とありますが、まさに!です。墨の香りがもともと好きなので惹かれるせいもありますが、妙に落ち着く香りなのでした。トップに個人的に大好きなベルガモットが入っていること、それに、ラストがアンバーやムスク、沈香、パチョリ、白檀で美しくまとまっているところにも心惹かれました。
[8] 2018 「イセタン サロン ド パルファン」エピローグ
他にもジョー マローンや、ミラーハリス、ディファレントカンパニー、フローリスなどなど数多くのメジャーなブランドが出展していて、全てをじっくり周るためには、一体何日必要なんだろう?!という感じでした。(上記写真、左上から時計周り順にブランド名記載)
新しい香りや、気になっていた香りを実際試せるこの「イセタン サロン ド パルファン」は本当に楽しすぎて、もっと期間長く開催していたらなぁ、といつも思います。
また、終わってしまった今となっては、既に来年が楽しみです(笑)
きっとまた来年も香水マニアの友達とワイワイあれこれ話しながら、ああじゃないこうじゃないと香水談義になることでしょう^^♪
香水の沼は深い。と思わざるを得ないサロン ド パルファンでした!